トヨタといえば、言わずと知れた大企業。
トヨタが数十年にわたり、大企業であり続けることができるのはなぜか。
それは、
「人を育てる力」
という強みを持っているからです。
トヨタの強さは、一人ひとりを「考える人材」へと育てるノウハウにあります。
部下が育たなくて困る。という悩みを抱えているリーダーや上司は多いでしょう。
しかし、これは大きな間違いなのです。
部下が育たないのは、部下の能力のせいだけではない。
「リーダーや上司が部下を育てていないこと」に最大の原因があるのです。
そこをまずは理解することが、「人を育てる」ことの第一歩です。
それを理解したらこの本を読もう!
果たして「人を育てる力」とは何なのか。
それはこの本に書いてある。
トヨタの育て方
印象に残った言葉を紹介します。
「働く」のではなく「働き」なさい
この言葉には深さを感じますね。
これはどういうことか。
「体は動いて忙しそうに見えるが、価値を生むような生産的な働きになっていなければ、働いているとはいえない」という意味です。
あなたの会社の中にも、なんの価値もない作業をして、「忙しい」と言っている人がいませんか?
これが「働く」という行為です。
そういう時は、社員に「あなたの一番の仕事は何ですか?何をやると付加価値が生まれますか?」と問いかけて、社員に自ら考えさせ、社員が納得して仕事をするという状況を作るのが大切です。
「現象」で見るな、「意思」を見ろ
「ラインが止まりました」より「ラインを止めました」を評価する。
多くの上司は現象そのものを叱ってしまいます。
例えば、トヨタで組み立てラインがトラブルで止まったとしましょう。
トヨタでは、10分間ラインが止まっただけで、3000万円ほどの売り上げを逃すことになってしまいます。
そんな時に上司に「ラインが”止まりました”」と言ったら、上司は「なんで止まったんだ」と怒るでしょう。
理由を説明せずにラインが止まったことだけを報告したからです。
しかし、
「ラインを10分”止めました”。このままだと不良が続出すると予想されたからです。」と上司に報告すると、「よくやった」と上司は言ってくれるでしょう。
「ラインが止まりました」には”意思”がない。ただの現状報告です。
一方、「ラインを止めました」には明確な”意思”がある。
どんな仕事でも、ミスやトラブルは必ずある。
そんな時に重要なのは、原因を把握し、対策をとることです。
部下のミスを防ぐには、上司が現象だけを見るのではなく、そこに”意思”があるかどうかを見ることが大切なのです。
皆さんも、トヨタの育て方を学び、最高の部下を育てましょう!
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